エジプトは、ヨーロッパから来る場合は荷造りが簡単で、イギリスや北米から来る場合は少し工夫が必要な国です。コンセントは丸型2ピン、電圧はヨーロッパ仕様で、どちらの丸型システムを使うかも明確に決めています。
この決まりを知っておくと、同じ建物で2種類のコンセントを見る理由と、どちらがより使いやすいかが分かります。
エジプトで使われているもの
エジプトでは、ドイツ、スペイン、オランダ、スウェーデンなどで使われているアース付きの丸型2ピン(タイプF)を標準としています。同じ形状でアースのないタイプCも古い建物には残っており、タイプFプラグも使用可能です。
この標準化の理由は、見た目よりも安全性です。タイプCソケットはアースがなく、エジプトでは新規設置は認められていません。新しい設備には必ずアース付きのタイプFが使われており、古い建物も改修時にはタイプCが外されるのが基本です。
旅行者にとってはシンプルです。タイプFプラグはタイプFソケットへ。タイプCプラグも両方に合います。フランス式のタイプEプラグも、タイプFソケットのアース接点が対応しているので使えます。
お持ちのプラグは使える?
形状ではなく、もともとの国で判断するのがおすすめです。
パターンはヨーロッパ式です。ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、オランダ、ポーランド、スウェーデン、ロシアはいずれもアダプター不要。イギリス、アイルランド、スイス、アメリカ、カナダ、オーストラリアは各自アダプターが1つ必要です。
電圧について, ほとんどの機器には影響なし
エジプトの電圧は230ボルト・50Hzです。アメリカやカナダの家庭は120ボルトで、この違いによって機器が壊れるリスクがあります。
とはいえ、実際にはほとんどの持ち込み機器がデュアル電圧仕様です。スマホ充電器、ノートパソコン用アダプター、カメラ用充電器、電子書籍リーダー、モバイルバッテリー充電器など、ほぼ全てに『100~240V』『50/60Hz』などの記載があります。そうした充電器なら、アダプターだけ準備すれば世界中どこでも使えます。
熱を発生したり回転する機器(ドライヤー、ヘアアイロン、カールアイロン、トラベルケトル、一部のシェーバーなど)は要注意です。北米で購入した場合は120ボルト専用が大半で、230ボルトにアダプターで無理に接続すると故障の原因になります。
現実的な選択肢は3つ。持って行かない、デュアル電圧対応を購入(必ずラベルを確認)、またはホテルに相談することです。カイロ、ルクソール、フルガダのホテルでは、フロントでヘアドライヤーを貸し出していることが多いです。
選ぶべきはアダプター、トランス(変圧器)は最小限
似た製品が違う名前で売られています。海外用アダプターは単にプラグの形を変えるだけで電気的な回路は入っていません。一方、ボルテージコンバーター(変圧器)は電圧を変更する機器で、重くかさばり、値段も高いです。
普段使いにはアダプターだけで十分です。変圧器が必要なのは、どうしても持参したい単一電圧の家電のみ。スマホやノートパソコン用には不要です。
また、短いUSB対応の電源タップも持参する価値があります。壁のソケットにアダプター1つ差し、そこから4台同時に充電できれば、ナイルクルーズ船室の数少ないソケット争いも解消できます。
電源が不安定なエリアについて
エジプトの都市部や観光地の電力網は安定していて、電圧も変動しません。しかし、都市の端や小規模な町、ホテルが自家発電のときなどは、数分間電圧が下がったり停電したりするのが普通です。
困らないための習慣を2つ。電源があるときにこまめに充電しておき、夜には充電満タンで過ごせるようにすること。それと、小型のモバイルバッテリーを余裕があれば持ち歩くことです。値段も手頃で、利用可能なソケットが見つかるまで充電の空白時間をカバーできます。
なお、発電機は送電網より電気の質が荒くなりがちですが、スマホ充電器は問題なく使えます。ノートパソコン用アダプターは送電網のほうが安定して充電できるため、可能であれば停電していない時間帯に充電してください。
エアコンについて補足します。ホテル客室のエアコンは単独回路で動くことが多く、使用時に負荷がかかるとブレーカーが落ちる場合があります。エアコンをつけた直後に部屋全体の電源が切れた際は、フロントに伝えれば復旧してもらえます(故障ではありません)。
持ち物リスト
もうひとつ、コストゼロで大切な習慣があります。出発前に各機器とアダプターをすべて家庭のコンセントで接続し、プラグやケーブルが実際に使えるかチェックしてください。10分の確認で、アスワンの深夜に困るリスクを減らせます。
旅行計画中の場合は、エジプト向けeSIMのご用意も便利です。現地SIMの価格や現地で何ができるかは、エジプトのSIM案内をご参考ください。