エジプトは地中海からスーダン国境まで約1000キロあり、途中で気候は大きく変化します。アレクサンドリアなど地中海沿岸は冬に雨と風、海も冷たくなります。紅海沿岸には目立った冬はなく、雨もほぼ降りません。ナイル渓谷は日中過ごしやすい冬と、夜は冷え込む一方、夏は本格的な暑さが障害となります。したがって、「エジプトにいつ行くか」ではなく、「エジプトのどの地域にいつ行くか」がポイントです。
下のグラフが全てを示しています。同じ国、同じ月でも20度近い気温差があります。さらに、数字では表せない「風」という変動要素もあり、これも訪問時期を決めるうえで重要です。
- ナイル渓谷の観光シーズン
- Oct to Apr
- 紅海沿岸
- All year
- アスワン夏の平均最高気温
- 41.9 °C
- カムシンの時期
- Mar to May

紅海沿岸:一年中いつでも
シャルム・エル・シェイク、ダハブ、フルガダ、マルサ・アラムの沿岸は、一年を通じて快適です。海が気温を和らげ、冬の日中も穏やかで海も暖かさを保ちます。夏は水面上が暑くなりますが、水中は快適です。春や秋は海が最も穏やかで、視界もクリアです。日ごとに変わるのは風であり、これが船の旅を唯一の予定にしないほうがよい理由です。
夏の終わりは紅海沿岸で最も料金が安く、ホテルは静かで、ダイビングには最も暖かい時期となります。クリスマスや年末年始は反対に混雑し料金も高くなるため、もしその時期を予定しているなら秋のうちに予約することをおすすめします。
ナイル渓谷:10月から4月
ルクソールやアスワンでは、観光地が屋外で日陰もほとんどないため、旅行時期の選定が特に大切です。10月から4月は昼間も散策しやすく、夜も上着が必要なぐらい涼しくなります。一方、6月から8月のアスワンは平均で41度以上、王家の谷も焼けつく暑さとなるため、朝と夕方の涼しい時間を中心にスケジュールを立てる必要があります。
両シーズンの端(10月・11月や2月・3月)が特におすすめです。10月・11月は暑さも和らぎつつ混雑も少ない時期、2月・3月は同様の気候ながら風が強いです。もし1回の旅行で自由に時期を選べる場合は、こうした端の時期を選び、その分で1泊追加するのがおすすめです。
カイロや北部:秋と春
カイロは1年の多くで過ごしやすく、特に秋と春は朝も涼しく、夏の終わりに出るスモッグも薄れています。地中海沿岸部はエジプト人にとっては夏の避暑地で、7月や8月になるとアレクサンドリアへ海辺を目指す人も多いです。冬は気温低めで雨も増え、国で最も緑が多くなります。
春のカイロやデルタ地帯ではカムシンという熱く埃っぽい南風が発生しやすく、3月から5月にかけて特に多くなります。時には数日間続き、船や飛行機が影響を受ける場合もあります。必要以上に心配する必要はありませんが、旅程には余裕を持たせるのが安心です。
季節ごとの旅程の立て方
地理を無視した旅程は、片方の地域では暑さや寒さでつらく、もう片方では快適になりがちです。日程と同じくらい、まわる順番が大事です。夏はまず北部や沿岸部、早朝や夕方に遺跡観光、最後に紅海で体を休める, , という流れが効率的です。冬なら逆に、地中海沿岸は冷たく雨も多いため、南部が快適でおすすめです。
中間の季節(春や秋)はどちらの地域も組み合わせやすく、旅行全体をバランスよく仕上げられます。まず川沿いを巡り、朝の心地よさと体力があるうちに遺跡を回り、最後に紅海のビーチで一息つくのが良いでしょう。風や砂塵、予定外の誘いに備えて1日分の余白を残しておくと、悪天候の際も安心です。
どんな旅行を計画していますか?
神殿や墓巡りが旅行の中心ですか?
クリスマスや年末年始が決まった時期ですか?
クリスマス・年末年始は早めの予約を
12月のナイル渓谷は快適で、紅海沿岸は混雑し料金も高くなります。年間で最も混雑する2週間なので、ホテルや列車は数か月前から満席になりやすく、観光地も混雑します。もしこの時期に行く場合は早めの予約と朝早くの行動をおすすめします。
10月〜11月、もしくは3月
パンフレットが売り込む必要がない時期です。日中は暖かく、夜は涼しく、海も暖かい、遺跡も歩きやすく料金も落ち着いています。3月・4月はカムシンが入りやすいため、10月・11月がより安定しています。
紅海沿岸なら季節に関わらず
紅海沿岸はどの月も快適で、その時期に応じて暖かさが変わるだけです。晩夏は最も暑く料金も低め、春・秋は水も穏やかで透明度が高く、冬は長期滞在やダイバーでにぎわいます。自分の都合の良い月で決めて問題ありません。
ラマダン、イードとそのほかのカレンダー
エジプトでは季節だけでなく、もう一つのカレンダー=ラマダンがあり、これによって1か月の雰囲気が大きく変わります。ラマダンは毎年約11日ずつ早まり、日中は多くのレストランが休み、就業時間も短縮されます。一方、夕方以降は一年で最も活気があり、日没後のイフタールや深夜まで賑わいが続きます。現地の「暮らし」を体験したい場合におすすめの時期ですが、午後2時のランチなどは難しいです。
イード(ラマダン明けの祝祭)や夏休み期間はエジプト人の国内旅行が増えるため、列車やホテルも混雑しやすくなります。国内移動や宿泊の予約は、日程を決める前に祝日の確認と早めの手配がおすすめです。
日程を決める前に
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予約で迷ったときは、「まず地域、その後日付、そして余裕日を設定」という原則を守るのが確実です。ナイル川と紅海の両方を楽しみたい場合は10月・11月が最も調和が取れていますし、紅海沿岸ならどの時期でも満足できる旅行になります。




